次に同じような子が来たら、今度こそ救える自分に。
今日は退塾の話。
退塾が出ると嫌な気分になりますよね?
もちろん、顧客に対しても申し訳ない気持ちにもなりますし、自分自身が否定された気分にもなりますからね。
じゃあ、退塾は出ない方がいいかと言われれば、実はそうとも限らないのです。
というのも、「退塾が出ない」と自慢している個別指導塾さんで、めちゃくちゃ生徒数がいる塾を私は見たことがないからです(笑)。
いや、そもそも、生徒数が多い塾さんって、自慢しないので、実際には存在しているんでしょうけどね。
で、一般的に、退塾が出ない個別指導塾の生徒数がたいして多くないのは、何故だか分かりますか?
それは、たぶん、無理をしていないから。
つまり、自分がやりやすい学力や性格の生徒だけを受け入れても、個別指導塾の生徒数は伸びないのです。
退塾って、もちろん塾側の力不足が原因なんですが、生徒数を増やそうと思えば、その自分の力不足を承知で、難しい生徒も受け入れて、チャレンジしなくてはいけません。
考え方によっては、自分の得意じゃない生徒を受け入れるのは不誠実と思われる方もいるとは思いますが、私のポリシーとしては「入塾して頑張りたい」と思っている生徒は全て受け入れます。
例え、どんな厄介な子だったとしても。
ん?…それはあんたが自信を持っているからじゃないのかって?
いやいや、若い時は自信なんて微塵もありませんよ。
でも、まだまだ自分の力不足は理解しつつも、目の前の子を何とかしてあげたいと思って、受け入れていましたね。
そう、純粋に、何とかしてあげたいという気持ちでね。
で、受け入れてみると、やっぱりなかなかやる気にさせきれなくて、成績も上げきれなくて、退塾という結果になってしまう子も出ました。
情けない…
しかし、ここからが大事。
この子に対する指導の何が悪かったのか、自分のどんな力が足りていなかったのか、それをしっかり反省して、次に同じような子が入塾してきた時は、その子を救える自分になろうと努力することが重要なのです。
もう一度言いますね。
「次に同じような生徒が入塾してきた時には、その子を救える自分になる」
その繰り返しによって、自分の器も広がり、自分の引き出しも増え、その結果、どんどん生徒数が増えていくのです。
だから、その過程では、どうしても退塾は出てしまうのです。
それを怖がっている限り、自分は成長しないし、その塾はいつまで経っても生徒数は増えません。
そう、リスクを取らなければ、リターンは得られないのです。
もちろん、1つの退塾から学ばない人は、ただ単に退塾の多い塾になってしまうので、それは全くダメ塾です。気をつけてくださいね。
それから、話は変わって。
退塾しそうな生徒って、だいたい分かっていますよね?
例えば、退塾する生徒が10人いたとして、そのうち8人くらいはほぼ心当たりがあるはずです。
そして、それ以外の2人のうち1人は、特に問題がなく、「えっ!まさかあの子が退塾するなんて…」という生徒。
もう1人は、問題があることを気付かずに、「後でよくよく学習履歴などを調べてみると、そりゃあ退塾するわな…」という生徒。
そんな感じじゃないですか?
まあ、全体の生徒数によっても若干の違いはあるかもしれませんが、要するに大部分の退塾者は「やっぱりな…」という生徒だと思うのです。
そう、うすうす気づいていたんですよね。
上手くいっていないことを。
自分と生徒や保護者との関係が上手くいっていないこと。
講師と生徒の相性がイマイチなこと。
このままやっていても、たぶん成績は上がらないこと。
そういうことに、気づいていたにも関わらず、対策を先延ばしにしていたはずです。
理由は・・・
その生徒のことが苦手だから。
そう、苦手な生徒に対峙する勇気が出ないから、見て見ぬぷりをしていたのです。
この弱虫がー!しっかりしろー!(笑)
正々堂々と問題解決に取り組み、それでも結果が出なくて、退塾になったのなら仕方がないのです。
だから、逃げずに退塾予備軍と向き合いましょう。
そうじゃなかったら、いつまで経っても、いろいろな子を救える自分にはなれません。
本日はこのへんで。
オーラのないマッチメーカーこと、株式会社WiShipの岡田でした。