辞めてもいいのに、辞めない塾
あと少しで3月も終わり。
この時期って、受験生達の退塾が出ますよね?
これ、塾の経営者からすると、ほんと、嫌なんですよね〜(笑)。
まあでも、高3生はいいでしょう。
いつまでも塾にいられても困りますからね。
さっさと大学生になっちゃってください(笑)。
これ、即ち、「卒塾」です。
一方、中3生。
毎年、高校受験が終わったら、塾を辞める生徒がいますよね?
これは、「退塾」です。
この違い、分かりますよね?
そう、中3生は、塾を卒業する必要はありませんから、「卒塾」なんてものはないのです。
だって、個別指導塾は、高校になっても続けられるでしょ?
もちろん、高校受験が終わって、塾を辞める人達をとやかく言うつもりはありませんよ。
続ける必要のない生徒もいるでしょうしね。
ただ、塾側としては、それは「卒塾」ではなく、「退塾」だと受け止めるべきだと思うのです。
以前、こんな塾さんがありました。
「うちの塾はほぼ退塾が0なんですよ。」
「それは凄い!どんどん生徒が増えてウハウハですね!」
「いえ、それが生徒数は伸び悩んでいて…。」
「ん?どういうこと?」
「毎年、卒塾の子が多くいるので…。」
よくよく聞いてみると、中3生の高校への継続率がかなり低いとのこと。
それ、退塾ですやーん‼︎(笑)
まあ、中3生を「卒塾」扱いしているようじゃ、生徒数は伸びるわけないのです。
で、そういう塾さんでよくあるのは、自塾の力不足に目を向けずに、「高校受験が終了したら、塾を辞めるのは仕方がない」と思い込もうとしているということ。
例えば、中3生が退塾の申し出をしてくる時に、以下のような理由を言ってきたりします。
「自分で勉強できるようになったから」
→ほんまかいな。私の経験上、この理由を言ってくる子ほど、なかなか自分で勉強できる力がついてなかったりします。
「高校に入ったら、自分で勉強してみたい」
→これまた、ほんまかいな。それ、本心じゃないでしょ!こじつけのような理由です。
「金銭的理由で…」
→まあ、これはそうなのかもしれません。特に、私立高校に行く場合、お金もかかりますしね。でも、これとて、我が子がどうしても塾を続けたいと言うなら、親としては何とかしてやりたいもの。
これら、私の中では3大イケてない理由です(笑)。
皆様は、これらの退塾理由を聞いて、「まあ、それなら仕方がない」って思ったりしていませんか?
私はこれらの理由で辞められることが悪いと言っているわけではありません。
本当にそういう人もいるでしょう。
ただ、これら全て「仕方がない理由」ではないということが言いたいのです。
例えば、、、
「あの子は高校に入っても、学力的に厳しいから塾を続けた方がいいのになぁ〜」という生徒だとか、
「あの子は大学受験を考えているから、このまま塾に残った方がいいのになぁ〜」という生徒っていますよね?
それなのに、先にあげた退塾理由を聞いて、自分の中でオッケーにしていませんか?
もちろん、塾を続けるかどうかを決めるのは生徒本人であり、保護者です。
しかし、まだまだ塾が必要なのに、高校受験が終わったくらいで、「退塾」という選択肢を選ばれるとしたら、自分の力不足や自塾の信頼感の低さを噛み締めてほしいのです。
ここで、ちょっと、うちの二女の話をします。
彼女はもう大学生になっていますが、高校受験が終わった後も高3の大学受験まで塾を続けていました。
高校は私立の高校で、毎日電車で遠方まで通い、帰ってくるのも遅く、そして、毎日のようにテストがあって、かなり勉強が大変そうだったんですね。
塾に通う時間も惜しいくらいハードスケジュールなわけです。
で、その様子を見かねたうちの奥さんが、二女に、「しんどそうやし、もう塾は辞めてもいいんじゃない?」って聞くんですよね。
すると、二女は「辞めない…。辞めたくない。役に立ってるから!」と。
私も別に辞めてもいいと思っているのですが、とにかく、辞めないんですよね〜(笑)。
そう、これが、「辞めてもいいのに、辞めたくない塾。」
こういう塾って、良い塾だと思いません?
あっ、ちなみに、これ、うちの塾ですけどね(笑)
とにかく、全ての生徒にとって、高校に入ってからも塾が必要だということはありませんが、、、
ただ、高校受験が終わっても、本人が辞めたくないという塾、保護者が辞めさせたくない塾、そんな塾がいいなぁ〜って、私は思っています。
追記.
まだ3月は終了していませんよ。最後の最後、「やっぱり4月からも塾に来た方がいいよ」って言ってあげなきゃいけない新高1生はいませんか?
オーラのないマッチメーカーこと、株式会社WiShipの岡田でした。