個別事情に惑わされないこと
誰でも、いろいろ個別の事情があるでしょう。
ただ、私、この個別事情というのが、どうも好きじゃないんですよね。
個別指導をしているくせにね。
こういう事情があるから仕方がないとか、こういう事情があるから例外を認めるとか、とにかく、そういうのは嫌なんです。
そんなことを言い出したら、みんな、個別事情はあるんだから(笑)。
何事にもルールがあって、その中で、みんな仕事をしたり、生活をしているわけです。
だから、ルールはルール。
ルールを守れないのなら、そのゲームは降りなさいということです。
個別事情を出すのは、できないことの言い訳です。
例えば、、、
「A君のご家庭ですが、これこれ、こういう事情があるから、塾のお金が払えないそうなんです…。」
「ああ、そう。それは残念だね。塾を辞めてもらうしかないよね?」
「えっ?辞めてもらうんですか?…それはA君が可哀想です。。。」
「いやいや、可哀想かもしれないけど、お金がないなら仕方がないじゃない。」
「そうですけど…」
「そんなに可哀想と思うなら、あなたが授業料を出してあげたら?」
「それはちょっと……」
出さへんのかーい!(笑)。
車が欲しくても、お金がないなら買わない。
豪華なランチが食べたくても、お金がないならコンビニのおにぎりにする。
それと同じように、塾に行きたくてもお金がないなら行かない。
それは、現状で言うと、当たり前のルールです。
また、私の経験上、本当に金銭的に無理な個別事情なんて、滅多にありません。
塾への支払いの優先順位が低いだけです。
実際、塾なんて別にどうしても行かなきゃいけないものでもないですからね。
まあ、それくらいの価値しかない塾だということですよ。
こんな例も。
「Bさんですが、これこれ、こういう事情があるから、講習会は受けられないそうです…。」
「なるほど、仕方がないね。塾を辞めてもらって!」
「えっー!!や、や、辞めてもらうんですかー!」
「そう、うちの塾は講習会は必修だからね。最初にそういう契約で入塾してもらっているわけだから、それを守れないなら辞めてもらうしかないよね。」
「でも、それは…」
「じゃあ、聞くけど、その子は講習会で全く復習する必要がないくらい、勉強面で課題がないわけ?」
「いえ、そんなことはありません。復習しなければいけないことは一杯あります。」
「だったら、講習会はちゃんと受講してもらわなきゃ。これは、たかだか数万円のお金のことを言っているんじゃなくて、塾として成績向上に責任を持てるのか?ということを言いたいわけ。ただでさえ、やらなきゃいけないことが一杯ある子に、講習会を受講してもらわずして、いったいどうやって成績を上げるの?」
「……」
個別事情は誰にでもあります。
それを主張して講習会の受講を免れようとしているということは、塾の講習会を受講しても意味がないと思われているのです。
何とかお金を工面して、何とか予定を調整して、それでも受講した方がいいという信用が得られていないということです。
他にも、「今、社員がこれこれこういう事情を抱えているから、業績が伸びません」とか、「今、家庭でこれこれこういう問題が起きているから、仕事が上手くいきません」とか、そんなのもあります。
まあ、全部本当でしょうが、それを言い出したら、キリがない。
みんな、個別の事情はありますから。
で、こんなことを書いていると、血も涙もない冷たい奴だと思われるでしょうが、そんなことはありませんよ(笑)。
私、結構、血も涙もありますんで。
だから、個別の事情を無視しなさいということが言いたいのではなく、それに流され過ぎないブレない軸が必要だということが言いたいのです。
そう、どこにでも転がっているような個別事情(言い訳)に振り回されてはいけないのです。
その上で、本当に仕方がない個別事情なら何とかしてあげてください。
それは助けてあげましょうよ。
そういうことです。