かつて、「学習塾の先生」という職業は、日陰の仕事でしたね。
イメージは、学校の先生が「表の先生」なら、塾の先生は「裏の先生」的な(笑)。
また、休みもあまりなく、かつ、夜の商売なので、若者の就職先としては敬遠されていましたね。
というか、当時は、学習塾では新卒採用なんて殆どやってなかったんじゃないでしょうか。
徐々にそれが変わって来たのは、たぶん、私が大学を卒業するあたりからじゃないですかね。
実際、私が入社した会社(大手学習塾)は、新卒採用をしだして、3年目でしたから。
今から30年ほど前の話です。
でも、この世界に入ってみて分かったんですが、まだまだ日陰の職業でした😭。
特に個別指導部門の社員なんて、日陰のまだ下(笑)。
集団指導部門の社員からは下に見られるわ、学校の先生からも敵対視されるわ、優秀なアルバイト講師からも就職先として考えてもらえないわ、そんな扱いでしたね。
それに、いくら一生懸命に生徒のことを想って指導していても、子ども達も、保護者の方々も、最終的には塾の先生よりも学校の先生の方を信用していたりして、やっぱり日陰の仕事でした。
まあ、自己顕示欲の強くない私は、別に日陰でも何でも良かったんですけとね(笑)。
ただ、この学習塾業界のことを考えると、それは決して良いわけではないのです。
やはり、子ども達から憧れられる職業にならなければ、優秀な人材も入ってこないので、この業界が発展していかないですしね。
それが、いつからでしょうか、流れが変わってきました。
うちの塾に通って来てくれている子ども達の中に、「将来は塾の先生になりたい!」と言ってくれる子が出てきました。
良いか悪いかは別として、学校の先生よりも塾の先生のことを信用してくれる生徒や保護者が格段に増えました。
アルバイト講師だって、他の会社に就職できるのに、塾を選んで入社してくれる子も増えました。
ちなみに、うちのアルバイト講師上がりの社員達は、全員、他の会社の内定を蹴って入社してくれた優秀な子たちです。
そして、極め付けは、かれこれ、もう10年以上前のことでしょうか。
こんな出来事がありました。
当時、うちの塾のメイン中学校が凄く荒れていたんですね。
その学校に通う大半の真面目な生徒達にとっては、それが嫌で嫌でたまらなかったわけです。
そんな時、ある生徒が、真面目な顔をして、ポツリと、こう呟きました。
「武田先生がうちの中学校の校長先生になってくれたらいいのに。。。」って。
「武田先生」とは、皆さんご存知だと思いますが、現弊社取締役の武田星子のことです。
その武田に、校長先生って…(^_^;)
この時、彼女はまだ20代の乙女ですよ!
この生徒は彼女をいったい何歳だと思っていたのでしょう(笑)。
ただ、当時、武田は、既に生徒数300名を抱える大教室長でしたので、貫禄十分。
また、うちの塾に来ているヤンチャな生徒に対しても、かなり殴っ…いや、少々厳しい指導をしていましたから、そのリーダーシップをこの生徒は評価してくれたんでしょう(笑)。
まあでも、生徒からの「自分の学校の校長先生になってほしい」という言葉を聞いて、時代が変わったことを確信しましたね。
もちろん、まだまだ発展途上の業界ですが、ちょっとは日の光にあたってきた気がします。
ん???
このブログを書いていて、今、気づいたのですが、生徒の「校長先生への指名」が私じゃなく、武田だったというところが、私の何とも情けないところですね(笑)。
まあ、いいか。
本日はこんなところで。
オーラのないマッチメーカーこと、株式会社WiShipの岡田でした