一世一代の勝負の重み
今日も昔書いたブログのリバイバル(*^^*)。
実は、私にはお気に入りのコンビニがありまして。
家からも塾からも程よく近くて、車も止めやすい駐車場で、店員の対応も良くて、毎日のように立ち寄っている場所です。
私、ここがオープンした時から、来ているのですが、そのコンビニが本日で閉店するようなんですね。
それを知って、私は何だか悲しい気持ちになってしまったわけです。
えっ?コンビニなんていくらでもあるじゃないって?
そうなんですけど…。
私が悲しい気持ちになったのは、単にお気に入りの場所がなくなるからじゃないんですよ。
実は、このコンビニは、オープンしてからそんなに月日は経っていないのです。
たぶん、2年も経っていないんじゃないですかね。
オープンしたての頃、オーナー(店長)さんも、アルバイトの人達も慣れていなくて、バタバタされていましたが、何だか一生懸命な感じがしていて、私、密かに応援していたんですよね。
それが閉店…。
理由は分かりませんが、それほどお客さんがいなかったような気もするので、経営的に上手くいかなかったんでしょうね。
私は、このお店のオーナー(店長)さんと個人的な話をしたことがないので、どういう経緯でこのコンビニ経営を始められたのか分かりません。
でも、何となく、脱サラして、一世一代の勝負として始められたんじゃないかと勝手に想像していたわけです。
それを思うと、何だか悲しいんですよね。
また、たまに奥さんらしき人もお店にいましたから、何となく、このオーナー(店長)さん家族がこれからどうなるんだとろうと思ってしまうのです…。余計なお世話ですけどね(+_+)。
そんなことを考えていると、ある塾さんのことを思い出しました。
前に、知り合いの業者さんから頼まれて、あるフランチャイズに加盟している塾のオーナーさん(30代前半の男性)に会って、少しアドバイスさせていただいたことがあります。
彼は脱サラして、退職金を頭金に銀行から大きな借入をして、あるフランチャイズに加盟しました。
まさに、一世一代の勝負!という感じでしたね。
しかし、私は彼と話していて大きな不安を感じました。
まず、立地。
確かに子どもは多い地域なんですが、アルバイト講師が集まりにくい場所だったんです。
こういう場合、一人の講師で複数の生徒を担当するなどの授業システムが取れればいいのですが、そのフランチャイズは1:2の個別指導システムと決まっているので、そういう工夫をしてはいけないとのこと。
かと言って、スーパーバイザーがそれを打破する知恵を与えてくれるわけでもなく、彼は一人で悩んでいました。
次に、テナント。
もの凄く広く、改装費用もめちゃめちゃかかったとのこと。
毎月の家賃も高く、これではなかなか採算が取れないだろうな~というテナントでした。
しかも、その広い面積一杯に机が配置されていて、60席くらいあったんじゃないでしょうかね。
もちろん、机や備品はそのフランチャイズが指定する高価なやつなので、かなりの設備費用がかかっているのも言うまでもありません。
つまり、最初のフランチャイズ加盟金に、改装費用や設備費用、大量のチラシ購入費用と、毎月の家賃を考えると、資金ショートするのは時間の問題でした。
それでも、驚くほどのスピードで生徒数が集まれば何とかなったんでしょうが、そのノウハウもない塾経営の初心者だったわけです。
私は、彼とは一度しか会っていませんが、その後、風の噂では、この教室はフランチャイズ本部が買い取り、直営になったらしいと聞きました。
彼にとって、一世一代の勝負だったのに…。
何とも虚しい気持ちになりました。
私は、別に塾のフランチャイズを否定はしていません。
また、フランチャイズでも、いろいろな所があるので、一概に非難するつもりもありません。
ちゃんとされている塾さんがあるのも事実ですからね。
でも、この塾さんの場合、フランチャイズの本部が、何故、もう少し考えてあげられなかったのかと思うわけです。
もちろん、塾が上手くいくかいかないかは、その塾に加盟した、その人の自己責任なんでしょう。
ちゃんと納得の上、契約したわけですからね。
ただ、フランチャイズ事業って、本来は、単に看板やシステムを提供するだけではなく、オーナーさんが成功するようにサポートするものだと思うんですよね。
それを、もし、その会社(フランチャイズ本部)が、本人(オーナーさん)の努力不足が経営破綻の原因だという結論で済ましてしまっているとしたら、何と悲しいことでしょう。
そういう人達は、「一世一代の勝負」として、フランチャイズに加盟しようとしている人の人生をもっと真剣に考えてほしいと思っています。
コンビニだって、塾だって、自分の人生をかけて始める人がいるんです。
ガンバレ!一世一代の勝負をする人よ!
本日はこんなところで。